涙がこぼれそうになった学習発表会 ~失敗を乗り越える力~

先日、ひろま~れ利用するある子どもの小学校で学習発表会がありました。私はその子に招待され久しぶりに学習発表会を味わってきました。学習発表会のような地域の方々が大勢参観する『学校行事』が大好きな子もいれば、大嫌いの子もいます。私を招待してくれたその子は、大勢の人の前に出ることがどうも苦手なようで、どちらかと言えば「大嫌い」に属する子どもでした。予行練習は欠席し『ぶっつけ本番』状態で、本番当日を迎えたそうです。その子はやや緊張した様子ではありましたが、細かなミスがあっても慌てす動じずに、元気に生き生きとすべての演技をやりきる事が出来ました。演技後半になると、とても穏やかな表情になり楽しそうに演じていました。私はうれしくなって、無意識のうちに両手を突き上げていました。そんな私の姿に気づいた教頭先生が近づいて来て「(○〇くんが最後までしっかりやり切った姿に)涙が出そうになりました。」と、感極まった顔で話しました。○〇くんの成長をそばでずっと温かく見守ってくれていた教頭先生のような方がいたので、〇〇くんは安心して本番の大舞台に立ち、堂々と演技ができたんだと思いました。これからの社会は予測不能の見通しができない社会となると多くの学者や研究者が予言しています。そのような時代では、「正解」が1つだけの社会ではなく、答えのない混沌とした社会となり、数多くの「失敗」を繰り返す時代となるでしょう。そんな先行き不透明な時代をたくましく生き抜いていくためには、「失敗」を乗り越えるたくましさ〔リジデンス(回復力)〕を身に付けさせることが重要だと言われています。学習発表会での○〇君の姿に「たくましさ」を感じ、今まで温かく気長に育ててくれたご家庭と学校に敬意と感謝の気持ちでいっぱいになりました。失敗は自己肯定感を高める機会であり、ポジティブ心理学では失敗を成長の一部と捉えています。失敗を「学び」として受け入れることで、自信や柔軟性が向上し、次の挑戦に対する抵抗感を軽減します。「ひろま~れ」では、今後もあらゆる場所であらゆる場面で葛藤や時には失敗もさせながら、予測不能と言われている社会を、たくましく生き抜く力を養っていきます。